高校時代から温めていた構想をもとに、興味のあった C# と DirectX を使って、RPGをずっと作ってきました。
紆余曲折を経ながら約8年。2014年の8月にようやくリリースすることができました。
実際に開発を進めたのは大学編入の1年前からで、そこから2年間の大学生活で約30%の進捗。そこから4年半、IT系の会社に勤めながら寝る間も惜しんで開発を続けてきました。
気が付けばクリアまでに約20時間弱もかかる程の大作になってました。
RPGなんだからツクール使えばいいじゃん! 無謀すぎwww
というごもっともな意見が想像できます。
なぜ私がプログラムにこだわったかというと、当時vectorに登録されているフリーゲームを漁っていたとき、「Cresteaju」と「Claymore」というゲームに出会ったことがきっかけでした。
[上:Cresteaju と 下:Claymore]
(これ、全部プログラムで作ってるんだ……凄すぎだろ……。)
という謎の感動。この感情に突き動かされて、
「なら俺も!プログラミングの勉強にもなるし!」
という想いを抱き、僕の考えた最強のRPGを目指す日々が始まりました。
ゲームに必要なシーンのプログラムは大学へ編入する前にはできていました。
タイトル、フィールド、バトル、メニューといった各シーンですね。
これをゲームとして成り立たせるためのイベントやパラメータ、マップとの組み合わせなどは専用のツールを自作して、データベース化するようにしました。
技の演出だとか特殊なイベントを除いて、ほとんどがその自作ツールを使ってデータを作り続けていたように思います。
ただ一人で作ると決めていたので、全てのグラフィックやBGMを自作することはできませんでした。
そこで素材屋さんなどを巡り、利用規約を確認しつつ、メモしながらRPGに組み込んでいきました。これが大変助けとなり、高品質な素材の数々により自分のゲームが華々しくなりました。ただ、素材探しや選定が大変で多くの時間を費やしてしまいました。
自分で考えたキャラクターとシナリオですから、オリジナルな要素は当然自分で作成しました。
主人公達は下手なりにキャラ絵を描き、ドットを打ちました。
ツクールと似たバトルは嫌だったので、クォータービューのバトルにした結果、自分で用意する素材が増えました。
大学でPhotoshopやIllustratorを覚えたので、UIも自分で作れるようになりました。
会社に勤めだしてからも、家に帰ってはRPGを作り続けました。
途中からはWebサービスの開発も平行して行うようになったり、本業では納期に追われるような日々が続いて、全く開発が進まないこともありました。
それでも途中で諦めるという選択肢は私にはありませんでした。
――ようやく完成の目処がつき始めた頃、「ニコニコ自作ゲームフェス」の存在を知りました。コンパク以来そういったコンテストがあることをろくに調べていなかった私は、
「これだ!これを目標にしよう!」
と思い立ったのです。第4回の開催を祈りながら、さらにエンディングまで開発スピードをアップさせました。
そして遂に完成!
動画を作ってニコニコ自作ゲームフェス4に投稿しました。
いい歳こいて、かなりソワソワしていました。
神ゲーとか言われて、賞とかかっさらっちゃったりして……みたいな妄想をするわけです。
……結果、敢闘賞にカスりもしませんでしたorz
ただとても嬉しいことに「よくできてるね」「楽しかったよ」
「他のコンテストなら賞でるかも」と言ってくださる方もいて、自分が8年かけて生み出したこの作品も、少し報われた気持ちになりました。
(律儀にゲームの進行状況をメールで伝えてくれる方もいらっしゃいました)
公の場でのゲームのリリース自体は今回が初めてでしたが、やっぱりゲーム開発は楽しいし、これだけ長く開発をしてしっかり完成させることができたことは、自分の人生の一番の自信であり、誇りとなりました。
また、自分以外にも沢山ゲームを開発している方がいることも知ることができたのも良かったと思います。
今後はそういったクリエイター達を目標にして、スマホゲームなどの開発に興味を持って取り組んでいきたいと思っています。