Steam版 RPGツクールMV を購入しました。
私は、RPGツクール2000以来のツクール購入となります。

ツクールMVはHTML5やスマホ書き出しに対応ということで、気になって買ってしまいました。

Steam版 RPGツクールMV
日本語Winパッケージ版 RPGツクールMV

ちなみに私がSteam版を選んだ理由は、以下の理由です。

  • 安い
  • 早く手に入る
  • 1つのライセンスでWin/Mac両方にインストールできる(←これがデカイ!)

エディタのインタフェースやヘルプは英語なので、そこだけが心配でしたが、ニュアンスは大体わかるレベルで、ヘルプは画像も多めだったので、思ったよりもストレスはありませんでした。

RPGMakerMV_mac
(MacでRPGツクールが動きます)

さて、今回は

  • HTML5、スマホアプリ出力でパフォーマンスがどの程度出るのか?
  • 解像度を変更し、横持ち縦持ちフルスクリーンで快適にプレイができるのか?

を検証してみました。

HTML5のWebアプリケーションとしてはどうなのか?

そういうわけで、簡単にマップとイベントを作ってみました。

なんと、今回のツクールのプロジェクトファイルは、データそのものがHTML5で動く形式になっています。
つまり、データ形式はjsonで、エンジン部分の大部分はJavaScriptでできているのです(しかもminifiedではない、人間に見やすいソース)

なので、Web版として配布する場合は、ヘルプに書いてあるとおりプロジェクトデータそのものをアップロードするだけです。

RPGMV_iOS13

お手軽ですね。

以下がアップしたWeb版のサンプルになります。

mv_web_top
RPGツクールMV HTML5動作サンプル

(※音量注意。スマホの場合、Android 4.4以上、iOS8以上が必要だそうです。)

素材をしっかりと圧縮するようにし、トラフィックの問題さえクリアできていれば、ブラウザで動かす分にはキビキビ動いている印象です。
あと、ところどころ英語のままのところがありますが、ご容赦ください。

iOS、Androidへの出力とパフォーマンスはどうなのか?

さて、ここからはスマホ向けにはどうなのか?を検証してみました。

各プラットフォームへの書き出し方法

付属のヘルプによると、iOS版はApache Cordovaによるパッケージング、Android版はCrossWalkによるパッケージング手順が載っていましたので、その通りに実施しました。

また、そのままだと解像度の比率が異なるために、横持ちの両サイドが黒帯となります。
そこで、解像度変更プラグイン(ScreenRezolution.js)を使用して、16:9の解像度にしてみます。

以下は、iOSでCordovaを使ってビルドした状態のディレクトリ構成です。

RPGMV_iOS12

 

Androidの方はCrossWalkを使用してwwwフォルダの中身からapkが作成されるため、Javaファイルを確認できませんでした。
(CordovaでもAndroidビルドができるはずですが、まだAndroidStudioによるインポートとビルドまでが確認できていないので保留にしています)

なお、パッケージングすると、以下のアプリ容量になりました

  • Android :67MB
  • iOS:54MB

効果音の使用未使用の分別ができなかったので、それをしておけば更に容量は削れると思います。

パフォーマンス

手持ちの以下の端末で検証してみました。

  • iPhone 5s
  • Nexus7(2012)
  • Zenfone2 laser

マップは、17×22のワールドマップと外観マップを使用しています。

 

まずは、横持ち

横なのでサイドビューバトルにしたりしてました。

Screenshot_2015-10-25-13-02-04
(Zenfone2 laser 解像度:816×460)

サイドビューバトル 568×320 816×460
Nexus7(2012) 30~50fps 20~40fps(カクカク)
Zenfone2 laser 40~60fps 30~50fps

iPhone5sとZenfone2 laser は大体同じぐらいのFPSが出ていました。
また、サイドビューバトルからフロントビューバトルにするとFPSが10ほど上がります。

 

次に縦持ち
IMG_1937
(iPhone5s 解像度:460×816)

解像度は変わらないので、スピードに大差はありませんでした。
しかし、レイアウトがかなり崩れます。

まとめると?

ここ最近のスマホならば、816px以下の解像度でなんとか遊べる程度(人によって感じ方は様々かもしれませんが)だと思います。現段階では工夫しないと少し厳しいかも。

また、ここまではあくまでパフォーマンスの問題です。

解像度の比率を変えると、上記の画像の通りレイアウトが崩れていて、開発時点でいろいろと面倒な予感がします。

  • メニュー画面やバトル、メッセージ表示が崩れる
  • バトル時は味方や敵の配置に工夫が必要
  • 画像もそれに合わせて作成する必要がある

などなど。

所感

今回のツクールは、比較的オープンになった印象です。
プラグインでかなり広範囲かつコアな部分の拡張、書き換えができます。

その代わり、開発者にとっては必ずしも「お手軽」とはいえないかもしれません。
(RTP撤廃による素材の管理、容量の意識、プラグインの競合、exe化する場合の暗号化など)

特にスマホ向けに関しては、そのままの出力でもゲームができないことはありませんが、正直プレイヤーにとってはかなり遊びづらい気がします。
(画像が小さくてタップがしにくい、2本指タップでキャンセルは言われないとわからないし、やりづらい。スクロールしづらい、など)

そのために解像度比率を変えてスマホ向けに開発をする場合、初期段階で解像度をしっかり設計して、レイアウトを考える必要があります。
各種画像も見直しが必要です。この場合、RPGツクールの素材規格は、あってないようなものになります。

また、気になるアプリの収益手段である広告や課金について、各種プラットフォームの専門知識が必要になってきます。この辺りは、任意で広告が出せるプラグインの開発、組み込みや技術情報を勉強する必要があるかもしれません。

……こう聞くと、かなり敷居が高いように思いますが、UnityやCocos2d-xなどで開発することを思えば、やらなくてはいけないことは同じです。デザイン解像度を決め、画面を設計して素材を作成し、JavaScriptで目的のレイアウトを組む。(エディタで確認しながら位置を調整できないので、そこはむしろ大変かも)

その代わり、アドベンチャー部分や戦闘の部分はエンジン側が用意しているので、そこがすごく楽になります。
(メッセージのスクリプト、エフェクト、シーン移動、音周りなどは自作すると大変です(現在進行形で苦労中))

作ろうとするジャンル(ADV、RPG等)が合致すれば、ここの部分だけでも開発エンジンとしての選択肢として、十分に考えられるのではないでしょうか?

発売されて間もないため、まだプラグインは豊富ではないかもしれませんが、しばらくするとスマホ向けにいい感じにしてくれるプラグインが出るかもしれませんよ(´∀`)

おまけ

スマホでもFPS表示が出るように、タイトル画面の時点でFPS表示できるプラグインを作りました。

追記

実際にアプリ化しました

[アプリ紹介] 愛されるより逃れたい

[関連記事] RPGツクールMVのゲームをスマホアプリ化する際に工夫したところ